イヤイヤ期の原因と対処法
育児は大変な思いをしながらも、愛しい我が子に癒されることも多いはず。
しかし、そんな我が子でも憎くて仕方がない時期も訪れるものです。
それがイヤイヤ期。
短いようで長い期間子供に理解できない行動を取られ、精根共に参ってしまう方が多いでしょう。
イヤイヤ期でありがちな行動に関しては以下のページに記載してあります。
そんなイヤイヤ期、子供によって当然個人差はあるものですが、果たしていつ頃から始まるものなのでしょうか。
また、イヤイヤ期の原因とその対処法としてどのように子供に接すれば良いのでしょうか?
可能な限りお役に立てる情報を載せていきたいと思います。
イヤイヤ期が終わるのはいつ?
手のかかるイヤイヤ期ですが、3歳前後におさまってくることが多いようです。
個人差があるので4歳、5歳まで終わらないこともありますが、概ね2歳の間に終わることが多いようです。
4歳、5歳のイヤイヤ期では言語能力も発達しているため、親としては言うことを聞かせることがより大変になります。
また、前述したように、人によってイヤイヤ期の捉え方も変わってきます。
ワガママや口答えも程度によってイヤイヤ期と捉えるかどうかの判断基準は異なるため、終わる時期は親の捉え方の個人差も出てきます。
子供の性別によってイヤイヤ期の時期や程度は変わる?
イヤイヤ期に関する性別の違いについてですが、男の子でも女の子でもイヤイヤ期における行動に大きな違いはないようです。
「男の子の方がやんちゃで大変そうだ」、「女の子の方が性格が大人になるのが早いから口答えしてきそう」など想像してしまいますが、実際は性別による大差はなくどちらも同じくらい大変で、同じくらいストレスがかかるようです。
イヤイヤ期の原因
さて、親を悩ませるイヤイヤ期ですが、その原因は果たしてなんでしょうか?
結論から言えば、子供が気持ちのコントロールをできないことが原因です。
この時期の子供は脳の中で感情をコントロールする前頭前野が発達中のため、まだ気持ちを抑えることが難しいのです。
自分でやりたいと思いながらも、なかなか上手くいかないことでの気持ちの葛藤から来ているものなのです。
感情のコントロールができず、ネガティブな気持ちを発散する方法がわからないためにイヤイヤという形で表現しているのです。
よく誤解されますが、この時期の子供のイヤイヤは決してワガママで言っているわけではありません。
イヤイヤをしながら、どうすれば自分の気持ちをコントロールできるかを学んでいる時期なのです。
自分の感情をイヤイヤをすることで表現することは、子どもがしっかりと健全に育っている証です。
育児をする上で大変なことはたくさんあると思いますが、順調に成長している子供を温かい眼差しで見守ってほしいと思います。
イヤイヤ期の対処法
さてそんなイヤイヤ期ですが、適切な対処法はあるのでしょうか。
やはり子供個性やシチュエーションによっても変わってくるものなので、万能な対処法は存在しません。
ただし、試してみたい基本的な対処法はいくつかあるので、どうしても泣き止まない時や言うことを聞いてくれない時は試してみてください。
子供の気持ちを受け止める
イヤイヤ期の時期に大切なことは、子供のイヤイヤをおさえこむことではなく一度しっかりと受け止めて安心させることです。
まずはしっかりと抱きしめたり抱っこをしながら子供を落ち着かせましょう。
子供は自分の気持ちが理解されているとわかると安心して気持ちが切り替えやすくなります。
大きな声で静かにさせようとしても、イヤイヤがエスカレートするだけで却って逆効果です。
子供の気持ちに極力寄り添って、まずは落ち着かせることを考えてください。
ある程度大きくなれば、「リピート・クエスチョン・リクエスト」が有効です。
子供がイヤイヤしている時に、子供が言っている言葉を何度も繰り返して親も言ってみましょう(リピート)。
そのうち子供の気持ちも落ち着いてくるので、次にどうしたいのか尋ねます。(クエスチョン)。
まだ自分で考えて要求を言えない子にはいくつか選択肢を与えてあげましょう。
最終的に子供がどうしたいのか、しっかり聞き出して要求を理解してあげましょう(リクエスト)。
この流れを繰り返せば、少しずつ落ち着いてくる上に、今後感情がコントロールできなくなる出来事が起きた場合に、自分でどうしたいのか考える力を伸ばすことができます。
場所を変える
イヤイヤ期の対処法として、場所を変えて気持ちを切り替えさせることも有効です。
このくらいの年齢の子供は、周囲の見た目や空気感が変わるだけでも新鮮さを感じて気持ちが切り替わりやすいです。
家の中にいる時は部屋を変えてみたり、近くに公園があれば行ってみるのもいいでしょう。
広い空間に出ることで、体を思い切り動かせるためにリフレッシュすることができます。
また、公共の場では同じ場所でずっと静かにしていることは難しいため、お店や乗り物の中で泣き出してしまったら、可能であれば外に出て気持ちを落ち着かせましょう。
外出する場合は、なるべく事前に外出先の情報はチェックしておきましょう。
子供がぐずった場合に、どこに行こうか予め決めておくだけでも心理的に余裕が出てきます。
後々楽しい思いができることを伝える
これも気持ちを切り替えさせる方法の一つですが、イヤイヤしている時に子供に何か楽しいことを連想させましょう。
例えば帰ったらおやつが食べれたり、大好きなおもちゃを買ってもらえるとわかると、子供は喜ぶものです。
今は嫌な思いをしているけど、先々楽しいことが待っていると思わせるだけで気持ちの切り替えが可能なことがあるのです。
ただ、この方法は各家庭の教育方針にも関わることなので、方針が合っている場合に行ってください。
特にモノを安易に買い与えると、次からも買ってもらえるものと子供は思い込んでしまう恐れがあるので難しいところです。
先に楽しい気分にさせる
今度は後に楽しい思いをさせるのではなく、先に楽しい気分にさせる対処法です。
イヤイヤ期の子供は、いきなり嫌いなことをやらされそうになると、気持ちの整理がつかない状態なのでイヤイヤします。
なので、一旦好きなアニメを見させたり、おもちゃで遊ばせて気持ちを落ち着けてから嫌いなことをさせましょう。
例えば「アンパンマン観たらご飯食べようか」や、「このおもちゃで遊んだらお風呂入ろうか」といった具合です。
ただ、子供は楽しいことは際限なくやりたがるので、アニメをいつまでも観たがったりおもちゃをいつまでも離さなかったりするでしょう。
よって、どうしても言うことを聞かなくて、とりあえず気持ちを落ち着かせておきたい時にこのやり方にしましょう。