育児のお悩み

育児に悩む方々に向けた育児あるあるや、よくあるお悩みなどについての記事集です。管理人が思ったことなど、ざっくばらんに掲載していきたいと思います。

出生率を上昇させた奇跡の町 岡山県・奈義町

出生率の減少が続く日本

みなさん出生率という言葉はご存知でしょうか?
一般的に使用される合計特殊出生率は、一人の女性が一生のうちで産む子供の平均人数を表すもので、人口を維持するためには2.07前後必要であると言われています。
以下が年次ごとのグラフになります。

https://www8.cao.go.jp/shoushi/shoushika/data/shusshou.html

よく言われることですが、第二次ベビーブーム後から微妙に上昇する年はあるものの、全体的には減少を続けています。
2017年の出生率は1.43となり、日本の人口は減少の一途です。
要因としては、出産後も働き続ける女性が増えたことや、晩婚化など様々なことがいわれていますが、制度や手当ての面も問題にあるでしょう。
出産や子育てはお金がかかることが多く、一般家庭で余裕のある家は多くないでしょう。
よって家計に少しでも余裕を持たせるために、子育てをしながらも共働きをすることになります。
そうして時間的な余裕もなくなるので子供は1人産んで終わらせる家庭も多いのが実情です。

子育てを支援する制度を改善することで出生率を向上させた実例

さて、日本全国出生率が低い中でも、子育てに関する制度や手当てを改善することで、出生率を爆発的に向上させた都市があります。

それが岡山県の奈義町という町です。
元々1.41にまで下がっていた出生率を、なんと2.81にまで向上させたのです。
もう一度言いますが、2017年の日本全体の出生率は1.43なのです。
これは凄いことですよね。

果たして奈義町はどのようなマジックを使ったのでしょうか。
以下は奈義町のHPで、子育て支援の政策内容が並んでいます。

奈義町/くらしガイド(妊娠・出産・子育て)

大きな特徴としては、子供を産めば産むほど支援される金額が増えることです。

出産祝い金で言えば、第一子が生まれると10万円、第二子が生まれると15万円、第三子が生まれると20万円、第四子が生まれると30万円、第五子が生まれると40万円と、どんどん支援の金額が増えていきます。

保育料に関しても、第一子だけでも通常より安くしているのに、第二子は半額、第三子は無理にと、子供を多く産んでもらおうとする姿勢は徹底しています。

また、チャイルドシート・ジュニアシート・ベビーカー・ベビーベッドなど、高価なものを月額100円で借りれるなど、子を持つ親の負担を減らそうとする姿勢はしっかり見てとれます。

ではこういった予算はどこから捻出しているのか気になるところですが、そこはしっかり身を切っているのです。
議員数の削減、議員報酬の削除など、無駄を削って必要なところにお金を回すといった、まさに市民、国民が望んでいることを成し遂げたのです。

実行した町長さんは本当に凄いです。
メディアは何をしているかわからない役立たずの議員を取り上げるよりも、こういった成果を出した素晴らしい町長(笠木義孝さんという英雄)の方をもっと大々的に取り上げてほしいものです。

他の自治体も同じことをすれば効果が出るのか

こればかりはやってみないとわからないことなのでなんとも言えませんね。
奈義町は過疎地域だったことがなんらかの良い影響をもたらした可能性もあります。
結婚後でも働きたい志向が強い女性が多い都会では、お金の支援だけでは上手くいかないかもしれません。

ただ、出生率に影響がないにしても子育てがしやすくなることは確実なので、他の自治会も税金の無駄遣いをしてないでこういう取り組みに力を入れてもらいたいものです。

国の支援制度も動き出している

2019年10月から条件付きではありますが、幼児教育・保育の無償化が始まります。
消費税の増加に伴い、ようやく財源ができたことによります。

ここまで出生率が下がった状態でおせぇよと突っ込みたくもなりますが、珍しくまともな制度が作られたので、その効果は非常に興味があります。

この程度では出生率にあまり効果がないように思われますが、どうなんでしょう…
消費税も同時に上がることで、家計の負担はそれほど減らないのでは?とも言われていますよね。
いずれにせよ2020年度の出生率は注目です。

まだまだ国が子育て支援に向けてやれることはたくさんありますが、幼児教育・保育の無償化は、その第一歩としてしっかり効果を出てほしいと思います。